独アップローダー「RapidShare」にサイト使用禁止の仮処分〜独地裁
独ケルン地方裁判所が18日、オンラインストレージサービスを運営する独RapidShareに対して、
著作権法違反でWebサイト「www.rapidshare.de」および「www.rapidshare.com」の使用を禁止する
仮処分決定を出したことが明らかになった。提訴していた独音楽著作権協会(GEMA)が発表した。
これらのサイトでは、シェアホスター(Share Hoster)と呼ばれるサーバーに利用者が音楽などの
好きなファイルをアップロードし、他の利用会員にダウンロードさせるというサービスを提供していた。
GEMAはドイツ国内での著作権を管理する団体だが、サイトを運営するRapidShareは未だにライセ
ンスを取得しておらず、明らかに著作権を侵害したと認められたようだ。
GEMAでは、RapidShareはWeb 2.0型サイトの代表例として認識しており、YouTubeやMySpaceなど
の運営にも大きな影響を与えると指摘。また、利用者が有するコンテンツを Webサイトの運営者側
ではコントロールできないという説明が、裁判において却下されたことも重要な意味を持つとしている。
今後も、RapidShare と同様のサイト20か所に閉鎖措置をとるよう要求する方針で、さらにライセンス
料などの損害賠償請求も予定している。
今回の仮処分決定では、ドイツの法律の解釈で、Web 2.0技術に基づいたサービスの一部について
著作権侵害をしているとの裁判所の解釈が明らかになったほか、利用者の行為も著作権侵害を構成
する可能性が指摘されている。今回対象となったRapidShareは1,500万件のファイルがアップロード
されていたとしており、その尋常でない多さがGEMAを動かす原動力となった。
なお、GEMAは6万人の作曲家、作詞家、音楽出版社や100万人以上の著作権者を管理している団体
であり、今回の決定の影響力は計り知れないとしている。
(ソース)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/01/22/14523.html 関連情報
■URL
GEMAのニュースリリース(独文)
http://www.gema.de/presse/pressemitteilungen/pm20070118.shtml