【ダマスカス29日時事】イラクでの宗派間抗争の激化による極度の治安悪化を受け、周辺アラブ
諸国などへ脱出するイラク人が増加の一途をたどっている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の
推計では、これまでに国外に脱出したイラク人は180万人に達する。約2900万人のイラクの人口からみて、
異常な国民流出だ。その中でも最も多数のイラク人避難民を抱えるシリアでは、物価上昇などで
シリア人の生活にも悪影響を及ぼすほどになっている。
入国管理当局者によれば、現在シリアに滞在しているイラク人は約100万人に上り、さらに毎日1000人
が流入し続けている。シリアに特に避難民が多いのは、地理的に近いことに加え、同国がアラブ国民には
ビザなしで入国を認めており、滞在しやすいのが理由。逃れてきたイラク人は主として比較的裕福な
中産階級出身者で、貯蓄を取り崩して生活している人も多い。
ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061229-00000053-jij-int