□インド洋大津波から2年、各地で追悼行事など開催
インドネシア・バリ島──23万人の死者・行方不明者が出たインド
洋大津波から2年を迎えた26日、被災各国では各種の追悼行事が行わ
れた。
8200人以上が死亡したタイのアンダマン海沿岸各地では、仏教に
よる追悼式典が営まれ、海岸沿いにろうそくが灯された。地元当局は、
身元が判明しなかった犠牲者数百人の集団墓地を開設する計画。ただ、
こうしたなか、米国など6カ国が死者の身元確認作業費として提供した
160万ドルの60%が不正使用された疑惑も浮上している。
3万5000人近い犠牲者が出たスリランカでは、津波発生時刻に合
わせてヒンドゥー教や仏教の各寺院が追悼の鐘を鳴らし、2分間の黙と
うが行われた。同国は毎年この日を「全国防災記念日」とし、海岸沿い
に監視搭100基を設置する予定。このほか、1万8000人前後が死
亡したとされるインド、69人の死亡が確認されたマレーシアでも追悼
式典が営まれた。
また、インドネシアの東部のリゾート地バリ島では、防災意識の向上
と津波警報システムの試験を目的に避難訓練が行われ、数千人が参加した。
大津波はスマトラ沖で起きたマグニチュード9の地震が原因で発生
し、被災国は十数カ国に及んだ。2階建ての建物とほぼ同じ高さの波が
ジェット機とほぼ同じ速度で各国の沿岸に押し寄せ、インドネシアやス
リランカの村落、タイのリゾート地や漁村、インドの民家数千軒に甚大
な被害を与えた。中でもインドネシア・アチェ特別州では16万700
0人が死亡するなど最悪の被害を記録し、数万人の住民は現在も仮設住
宅での生活を余儀なくされている。
出典:CNN.co.jp 2006.12.26 Web posted at: 15:37 JST- CNN/AP
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200612260005.html