AP通信によると、不妊症の女性や閉経している女性に神への祈りを通じて、
「ミラクルベビー」を授けることができると称し、イギリスで布教活動を行っていた
ケニヤ人牧師が、先週、ロンドンで、児童誘拐罪で逮捕された。
逮捕されたのはギルバート・デヤ容疑者(54)で、自らを国際宗教の牧師だと称し、
イギリスの数カ所の教会で布教活動を行い、その信者数は3万4000人に上る。
同容疑者は、逮捕後、裁判所に保釈金を支払って釈放されたが、来年1月には審理
が再開される予定だ。
同牧師は、自身のウェブサイトで「私は児童の密売人などではない、神の名における
奇跡に従う牧師だ」と主張している。
この誘拐事件をめぐっては、ケニヤの警察当局が2004年に同国の首都ナイロビに
あるプンワニ産院を家宅捜索しており、2005年9月には、ケニヤの警察当局は、同容疑者
が国際的な児童誘拐団に関与している疑いがあるとして、逮捕状を出している。
調べによると、同容疑者はミラクルベビーのお産をために妊娠した婦人をケニヤの
病院に送り込んでおり、数人の母親が、このプンワニ産院で出産した後、病院から
赤ちゃんが突然消え、病院からは死亡したと説明されたことに疑問を抱き、ナイロビの
警察に捜査を依頼していた。
また、ミラクルベビー失踪事件をめぐる裁判が、2004年11月にロンドンで行われたが、
その際、判事は子供は誘拐されたとの判断を示している。
同裁判では、イギリス在住のナイジェリア人の「Mr. & Mrs. E」(仮称)夫妻が証言台に立ち、
デヤ容疑者に子供を授かるよう助けを求めると、ロンドンでの妊娠検査では陰性だった
ものの、同夫人はまもなく妊娠したと思い、出産のためケニヤに送られ、医師と思われる人
から出産の痛みを緩和する注射を施され、そこで1人の赤ちゃんを出産、さらに、
2003年9月から2004年6月までにナイロビの別の産院で2人を出産したと証言した。
また、同夫人は、出産の瞬間を自ら目の当たりにすることはなかったが、毎回、出産すると
生まれたばかりの赤ん坊は同夫人が見えるように、顔のそばに運ばれ、毛布で包まれて、
そのままどこかへ連れて行かれたという。
デヤ容疑者の妻、メアリーら5人の容疑者も、デヤ容疑者がミラクルベビーと称する2人の
赤ちゃんを誘拐したとして逮捕され、現在、公判が進められている。
ニュースソース
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2875296/detail
「Mr. & Mrs. E」に惹かれた