【米国】米主要紙の報道、読者の支持政党寄りの偏向報道…シカゴ大調査 部数確保を意識[12/13]

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米主要紙が、2大政党のうち、自社の主要読者層が支持する政党に偏った報道を行って
いることが、シカゴ大の調査で明らかになった。
読者の共感を誘い、発行部数に結びつける思惑が反映したものとみられている。

インターネットに押され、厳しい経営が続く中で、米紙は急速に商業色を強めることになりそうだ。

この調査は、シカゴ大のエコノミスト、マッソー・ゲンツコウ氏らが今月上旬にまとめた「米紙に
見るメディア偏向の理由」。
昨年1年間の議会議事録で共和、民主両党議員がそれぞれ好んで使った特定のキーワード
1000語を、全米で7割の市場シェアに相当する日刊紙417紙がニュース記事でどう扱った
かをチェックした。

たとえばイラク戦争について紙面で「イラクでの戦争」(民主党)、「テロとの戦い」(共和党)の
どちらの呼称を採用したかや、民主党が引き上げを目指す「最低賃金制度」、共和党が移民
規制強化で使った「不法異邦人」などの言葉が紙面に登場する回数を数え、報道の偏りを
見極めようというわけだ。

調査結果によると、ウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・タイムズ、デザート・モーニング・
ニュースなどは保守的といわれる共和党寄り、ニューヨーク・タイムズ、サンフランシスコ・
クロニクル、ボストン・グローブなどがリベラルな民主党寄りの報道を行っていた。

米国の新聞は州や地域単位で発行する地方紙、ブロック紙が大部分だが、調査によると
各紙が経営基盤とするそれぞれの地域の住民が支持する政党と、紙面で肩入れする政党
がほぼ一致。

たとえば保守色の強い地域で発行されている新聞は、紙面も共和党寄りになる傾向が明らか
になった。

例外もあり、ニューヨーク・タイムズによると、リベラルなロサンゼルス・タイムズは、共和党
への献金額が多い南カリフォルニアでも新聞を発行しているが、部数は伸び悩んでいる。

ゲンツコウ氏は調査結果を踏まえ、「調査は(読者の)需要に新聞社が目を付けたことを示して
いる」と指摘。
偏向報道を新聞社による「利益極大化モデル」と位置付けた。

一方で、偏向は、新聞社のオーナーの指示に基づいたものではなく、記者や編集者が読者の
求める紙面づくりを進めた結果とみている。

米国ではネットの普及で新聞の発行部数が急激に減少。
米国新聞協会によると主要770紙の4〜9月の平均発行部数は前年同期比2・8%減の
4374万部と、過去10年で最大の落ち込みを記録した。

すでにカリフォルニア州の富豪3人がロサンゼルス・タイムズ買収に名乗りを上げているほか、
保険大手、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のグリーンバーグ前会長が、
ニューヨーク・タイムズの株を大量に取得し、経営権獲得を狙うなど、有力紙が次々と買収の
標的にされている。

こうした中で、米新聞業界は生き残りをかけ、部数減少に歯止めをかけようとしている。
「顧客満足度」を意識した紙面づくりがその決め手になるのかは不透明だが、報道の中立性
確保とのはざまで揺れ動くことになりそうだ。

ニュースソース
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200612130015a.nwc

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2七つの海の名無しさん
日本もだけどな。