□タイで反政府デモ クーデター後、最大規模
9月の軍事クーデターを受けて発足したタイのスラユット政権に反対
する集会とデモが10日、バンコク中心部であり、市民や学生ら100
0人余りが軍の政治からの退場や憲法の回復、総選挙の早期実施などを
訴えた。政府側の事前の切り崩しにもかかわらず、クーデター後最大の
規模となった。
NGO(非政府組織)や識者らでつくる複数のグループが、憲法記念
日に合わせて呼びかけた。参加者らは、クーデターを「民主主義の否
定」だと非難。憲法を停止し政治への関与を続ける軍や、軍に指名され
たスラユット首相は「出て行け」と叫びながら、王宮前広場から民主記
念塔までデモ行進した。
タクシン前政権の「腐敗」を理由にしたクーデターは、当初は国民の
支持を集めたが、国内の諸課題に有効な手を打てない新政権の人気には
陰りが見え始めている。
反政府の動きも広がり始め、バンコクでは小規模な集会が繰り返され
てきた。政権はこうした動きに神経をとがらせており、この日の集会に
参加を表明していた団体に事前に接触。地方の住民が参加しないよう各
村長らにも「説得」を要請していた。
出典:asahi.com 2006年12月11日10時00分
http://www.asahi.com/international/update/1211/005.html