「「喫煙天国」独もついに… 欧州で禁煙の流れ加速」
欧州連合(EU)で禁煙政策を採り入れる加盟国が相次いでいる。「喫煙パラダイス」と
呼ばれたドイツが来年夏からの部分禁煙を打ちだした。英国も来年からは全国でパブや
レストランを含む屋内の公共の場は全面禁煙となる。フランスも2008年からの禁煙を
決めた。こうした“禁煙国”は加盟25カ国中、14カ国にのぼっている。
ドイツの連立与党は先月末、公共の場やレストラン、ディスコでの喫煙を禁止することで
合意した。ドアで仕切られた空間でしかたばこを吸えなくなる。バーでの喫煙は引き続き
認められる。
ドイツは医者や薬局の数が多く、有機食品がブームになるなど「健康に人一倍、気を使う国民」
(独誌シュピーゲル)といわれるのに、たばこ関連の死者数は年間約14万人にのぼる。
「健康なドイツ国民の育成を標榜(ひょうぼう)したナチスがたばこ撲滅運動を展開した
ことへの反動」(独公共放送ドイチェ・ウェレ)ともいわれる。
ドイツは現在、欧州最大のたばこ消費国で、たばこ産業界の影響力は無視できない。
しかし、たばこ関連の死者数が交通事故やエイズによる死者数を上回る現状から禁煙という
「時代の流れ」には勝てなかったようだ。
英国では今年3月からスコットランドが公共の場を全面禁煙としているが、来年からは
順次、英国全土のパブやレストランを含む公共の場での喫煙が禁止される予定だ。
フランスは10月、来年2月から公共の場での禁煙を開始、08年1月からはレストラン、
カフェ、ホテルなども全面禁煙にすることを決めた。レストランなどでは密閉された
喫煙室を設置できるが、従業員の入室は厳禁される。仏政府は禁煙ガムや禁煙シールの
使用者を現在の60万人から倍に増やそうと、禁煙グッズ購入費の3分の1を公費助成
するという。
EU内では全面禁煙に踏み切った場合、飲食店の客足に影響が出るなどの懸念も指摘
されるが、04年に世界初の“禁煙国”となったアイルランドのアハーン首相は
「禁煙政策で閉店に追い込まれたパブは国内に1軒もない。むしろ健康産業の雇用が
増大した」と強調している。
世界保健機関(WHO)の02年統計では、成人喫煙率はドイツ男性39.0%
▽女性31.0%。フランス男性38.6%▽女性30.3%。英国は両国に比べると低く、
男性27.0%▽女性26.0%。EUによれば、今年の加盟国平均喫煙率は02年に比べ
6ポイント減の27%だったが、オーストリアやギリシャでは逆に増加傾向がみられた。
世界各国の病院や研究所でつくる民間組織「国際対がん連合」は、21世紀のたばこ関連の
死者数が20世紀の約10倍の約10億人になると警告しており、今後は世界規模で
禁煙の動きが活発化しそうだ。
引用元:産経新聞
http://www.sankei.co.jp/ (2006/12/05 06:02)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/europe/061205/erp061205000.htm 関連スレ:
【英国】英イングランド、07年7月からパブ、レストランなど公共の場を禁煙に[12/01]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1165008756/l50 【インドネシア】国会が、たばこ会社の広告などを禁じる法案を策定か 若者の喫煙急増で たばこ税率を2倍にする案も[11/21]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1164136021/l50 ほか