【米国・中東】ブッシュ米大統領が中東歴訪へ イラク首相との会談に注目[11/27]

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ブッシュ米大統領は27日、欧州と中東歴訪のためワシントンを出発する。

エストニアでイルベス大統領らと会談(28日)後、ラトビアの首都リガで開かれる
北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(28〜29日)に出席。
さらにヨルダンの首都アンマンを訪れ(29〜30日)、アブドラ国王、イラクのマリキ首相
と会談する。

最も注目されるのは、米中間選挙後初めての中東訪問。
マリキ首相との会談で、治安の悪化で遅れているイラク治安部隊の早急な育成や、
宗派間対立の解消、民兵組織の解体などを求める。

米軍を含む多国籍軍からイラク軍への治安権限の移譲や、10月に合意した治安回復の
ための「行程表」(目標期限)の見直しについても協議するとみられる。

米国では民主党が議会の多数派を占め、米軍の早期撤退を求める声が高まっている。
開戦以来の盟友だった英軍も22日、南部での治安権限をイラク側に移譲する方針を示し、
ブッシュ政権は岐路に立たされている。

今回の会談では、治安権限の早期移譲を望みながらも現実に米軍を必要とするイラク側と、
イラク政策の「出口」にこぎつけたい米側との厳しい駆け引きも予想される。

21日発表されたイラクとシリアの国交回復や、27日のイランとイラクの首脳会談も、今後の
米国のイラク政策見直しに影響を与えそうだ。

これまで米国が「テロ支援国家」と敵視してきたシリアやイランとの関係見直しも含めた
幅広い議論となる可能性がある。

NATO首脳会議では、旧支配勢力タリバンによる攻撃で治安が悪化するアフガニスタンで、
他のNATO加盟国に一層の兵力増派や資金協力を求める。

アフガンにはNATO軍を中心とする国際治安支援部隊(ISAF)3万2000人が展開するが、
このうち米軍は最大の1万2000人を占める。
イラク問題を抱え海外での負担を軽減したい米国としては、他国の一層の協力が課題と
なっている。

米国はNATO加盟国にとどまらず、日本、韓国、オーストラリア、スウェーデン、フィンランド
の5カ国を「グローバル・パートナー」と位置づけ、欧州や北米という従来の枠組みを越えた
「NATO再構成」も視野に協議を進める方針だ。

ニュースソース
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061128k0000m030062000c.html

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