ANSA通信によると、イタリアのプロディ内閣は20日の閣議で、国軍情報機関である
国防省情報・軍事保安部(SISMI)のニコロ・ポラッリ部長の職を解く人事を決めた。
同部長は、伊北部ミラノであったとされる米中央情報局(CIA)によるエジプト国籍の
イスラム活動家拉致に関与した疑いでミラノ地検の取り調べを受けており、
事実上の更迭とみられる。
事件について、今年7月にミラノ地検に逮捕された国防省の情報員らが
「CIAとSISMIが協力した」と供述。同部長は地検の取り調べに不正行為を否定したが、
「国家機密」を理由に細かい説明を避けていた。
後任はブルーノ・ブランチフォルテ海軍大将。また、警察の情報機関である
内務省民主治安情報部(SISDE)のマリオ・モーリ部長の異動も決まった。
いずれも12月15日付。プロディ首相は「通常の人事異動だ」と述べたが、
軍と警察の両情報機関トップを代えることでイメージ一新を図ったとの見方が強い。
朝日新聞
http://www.asahi.com/international/update/1120/012.html