米デラウェア州で3日(現地時間)、少女への下半身露出行為を繰り返した69歳の男に対し、
「私は性犯罪者として登録されています」と書かれたTシャツを着用することを義務づける珍判
決が言い渡された。男は60日間の服役を終えた後も、22か月間、仕事中は常に恥ずかしい
Tシャツ姿で過ごさなければならない。検察側は「男が性犯罪者であることを示すユニークな
方法」としているが、弁護側は「行き過ぎだ」と反発している。
露出マニアに対し、「私は性犯罪者」と書かれたTシャツの着用を命ずる―。米デラウェア州ウィ
ルミントンで、まるで“罰ゲーム”のような判決が下された。
前代未聞の罰則を提案したのは、ドナルド・ロバーツ副検事。法廷で、ジャン・ジャーデン裁判
官に対し「禁固刑とTシャツによって、被告はおそらく、ズボンのジッパーは上げておくべきだと
学ぶだろう」と訴えた。
10歳の少女に対する2件の露出行為で、禁固60日と、仕事中のTシャツ着用22か月の有罪
判決を受けたのは、ラッセル・ティーター被告(69)。被告は、妻とともに、ガーデニングショップ
を経営している。
ロバーツ副検事によると、ティーター被告は1976年ごろから、店を訪れた客に対し露出行為を
繰り返していた。被害者は、少なくとも10人に及ぶという。過去には、医師から「常習性露出症」
と診断されたこともあるという。
控訴期間として30日間の猶予があるが、判決が確定した場合、ティーター被告は服役後も約2
年間、仕事中は「私は性犯罪者として登録されています」と「目立つように太字で」(判決より)書
かれたTシャツを着用しなければならない。
一方で、ティーター被告の弁護人は、Tシャツの罰則に対し「行き過ぎだ」と判決に反対の姿勢を
示している。弁護人は、被告がうつ病と闘っていることを明かし、更生のためには「もっと別の効
果的な方法があるはずだ」と語った。
露出マニアのティーター被告にとって、周囲の冷たい視線にさらされる“羞恥(しゅうち)プレー”が、
どれだけ刑罰として効果的かは疑問。ただ、Tシャツ着用を義務づけることで、露出被害を減らす
効果はありそうだ。
(以下略。全文は
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061106-OHT1T00004.htm )