【ウィーン=桜庭薫】
ブルガリアで29日、大統領選の決選投票が行われ、即日開票の結果、
現職のパルバノフ大統領が大差で再選を決めた。
与党・社会党出身の大統領が欧州連合(EU)加盟に反対する
極右候補を圧倒したことで、2007年1月にEU加盟を控える
同国の政府が取り組む社会・経済改革が支持された格好だ。
選挙管理委員会によると、開票率約91%で大統領が得票率75.3%。
反EUや国営企業の民営化撤回、汚職・貧困問題の深刻さを訴えた
極右政党「攻撃」のシデロフ党首は24.7%にとどまった。
22日の第一回投票と比べ、シデロフ氏の得票率が伸び悩んだのに対し、
大統領は10ポイント以上伸ばした。
1989年の民主化後、同国で大統領が再選されたのは初めて。
04年の北大西洋条約機構(NATO)に続く
EU加盟に国民の期待が大きいことを示した。 (11:24)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20061030AT2M3000C30102006.html