米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が25日に発表した7-9月期決算は、純損失が1億1500万ド
ル(約136億円)となり、前年同期(16億6400万ドル)に比べ赤字が大幅に縮小した。矢継ぎ早に打ち出
したリストラが収益改善に寄与した形だ。四半期ベースで2期連続の赤字。売上高は3.5%増の488億2100
万ドルだった。
主力の北米市場の新車販売台数は減少が続いており、同市場の自動車事業は依然赤字だった。し
かし人員削減や工場閉鎖などのリストラ効果に加え、値引き販売の縮小などを進め、前年に比べ収益
が13億ドル改善した。 【NY - 共同】
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ドイツ・米国自動車大手ダイムラークライスラーが25日発表した7-9月期決算は、売上高が前年同期
比8%減の351億7600万ユーロ(約5兆2700万円)、純利益が37%減の5億4100万ユーロの減収減益となっ
た。高級車のメルセデス部門は引き続き堅調だったが、北米クライスラー部門が11億6400万ユーロの
営業損失を出したことが響いた。 【ベルリン - 共同】
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■ビッグ3、復活の道のりは険しい
米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)の7-9月期決算は先行させたリストラが奏功、赤字を大
幅縮小させた。対照的にフォードは'92年以来最悪の58億ドルの赤字でがけっぷちのまま。ダイムラー・
クライスラーも北米での損失拡大を予想する。明暗を分けたビッグスリー3の業績だが、消費者の低燃
費志向でトヨタ自動車がシェア拡大を続けており、復活の道のりはいずれも険しい。
「われわれの再建努力は順調に進行している」。GMのワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)は胸を
張る。7-9月期の最終赤字は前年同期の1/14に縮小させたからだ。
ガソリン高でビッグ3のドル箱だったSUV(スポーツ用多目的車)や小型トラックは販売が急落し、GMは
昨年106億ドルの赤字を計上、全米で12工場閉鎖、3万人の削減に踏み切った。
大株主の圧力を振り切って日産自動車・仏ルノー連合との提携交渉を打ち切ったほど単独再建にこ
だわった。削減効果が予想以上に業績回復に表れ、GMは自信を取り戻しつつある。
一方、フォードは7-9月期、販売不振に加えて、16工場閉鎖・最大4万5000人削減に上る大規模リスト
ラに伴う損失が膨らみ58億ドルの赤字。「GMに比べリストラが遅れた分、痛みも大きくなった」(自動車
アナリスト)わけだ。
しかも、高級車ジャガーなど不採算部門の売却も進まず、ウォール街では「資金繰り懸念」も浮上、投
資格下げが相次いだ。ムラーリ社長兼CEOは、日産・ルノー連合との提携の可能性を否定したが、再建
の処方箋は見いだしていない。
一方の独ダイムラークライスラーは、北米自動車部門で今年15億ドルの営業損失を予想。GM、フォー
ドほど業績は悪化していないが高コスト体質は変わらず、リストラ計画の策定が迫られている。
【ワシントン=渡辺浩生】 (産経新聞) - 10月26日8時0分更新
ソース:yahoo(J)-産経新聞
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061026-00000006-san-bus_all】