イラクに駐留するアメリカ軍のケーシー司令官はバグダッドで記者会見し、
今後1年から1年半後には
すべての治安権限をイラク側に
移譲することができるとの見通しを示しました。
24日、バグダッドで記者会見したケーシー司令官は
悪化しているイラクの治安について、
当分は現在のような状況が続くとの見通しを示しました。
その一方で、アメリカの支援のもとで行われている
イラクの治安組織の整備が順調に進んでいると強調したうえで、
今後、1年から1年半たてばすべての治安権限を
イラク側に移譲することができるとの見通しを示しました。
また、会見に同席したイラク駐在のハリルザド大使は、
今後、イラク政府に対して宗派対立の解消に努めるよう求めて行く考えを示すとともに、
現在、イラクのマリキ首相とともに、アメリカ軍からイラク政府への
治安権限の移譲へ向けた具体的な計画作りを協議していることを明らかにしました。
イラクでは、アメリカ軍の兵士の死者数が今月はすでに
80人を超えて今年に入って最悪となるなど、アメリカのイラク政策が
行き詰まっているのではとの懸念が拡がっており、今回の記者会見は
治安権限の移譲に関して具体的な見通しを示すことで、
こうした懸念をふっしょくするねらいがあるものとみられます。
動画
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/10/25/v20061025000048_mh.html http://www3.nhk.or.jp/news/2006/10/25/k20061025000048.html