米国人男性が国外に在住する外国人女性と結婚する場合のビザ審査が強化された影響で、
婚約者が入国できないカップルが増えている。
コロンビアに住む女性(23)と婚約したフロリダ州のアダム・ウィーバー氏(40)は、花嫁を迎
える手続きが全て完了したと思っていた。しかし、移民局は6月、今年3月10日以降に申請
された婚約者ビザ1万件について、新法に適応していないとして審査を一時凍結し、追加書
類の申請を求めた。
国際結婚あっせん業者規制法(IMBRA)と呼ばれる新法は、海外に居住する女性と米政府
に、離れた場所から求婚する米国人男性の情報をより多く提供する目的でこの3月に施行
が始まった。
予定では既に婚約者と国内で暮らしているはずのウィーバー氏は、「コカインの山を不正に
持ち込む方が、婚約者を無事迎えるよりも簡単だろう」と、当局への不満を募らせている。
インターネットを通じた出会いを含め、国際結婚した後に米国人男性から虐待を受けた外国
人妻の被害報告件数は、1998年の2500件未満から今年9月末締め年度で9500件まで急
増している。
ネットの普及で国際結婚の数も増加し、国内の結婚情報サービス会社の数は99年に約200
社だったのが04年には500社に達した。
移民局によると、米国市民との婚約者ビザまたは配偶者向け一時滞在ビザによる外国人女
性の入国者は昨年、3万7500人に達し、02年から50%増加した。
IMBRAは結婚情報サービス会社に対し、外国人女性と結婚しようとする男性の犯罪歴を調べ
て相手の女性に報告し、女性側の情報開示の同意を得るよう義務づけている。
先進国の男性と出会う機会を提供するサイトは、ブラジル、コロンビア、フィリピン、ロシア、ベ
トナムなどあらゆる途上国にある。グルジアの業者ヨーロピアン・コネクションズが運営する
Russianladies.comの場合、サイトに登録した男性に会員費や手数料を請求する。テキサス州
ヒューストンが本拠のサイトI Love Latinsの創業者サム・スミス氏によると、男性利用者は多
くが中年、中流層、離婚経験者だという。
http://www.usfl.com/Daily/News/06/10/1020_010.asp?id=51014