温暖化で2050年までにワイン産業に大打撃の恐れ=オーストラリア
【シドニー23日】
地球温暖化の影響で、オーストラリアのブドウ栽培適地が2050年までに40%以上
減少する可能性があり、ワイン生産者が危機さらされる恐れがあるとの研究結果が明らかになった。
(写真は、ウエスタンオーストラリア州のブドウ畑)
メルボルン大学と政府の研究機関が行った研究によると、オーストラリアの大部分の
ワイン生産地帯の気温は、2030年までに0・3度から1・7度上昇すると予測される。
このことにより、一部の地域では栽培されるブドウの品質が最大で57%低下する。
研究は、気温の上昇によって、現在と同等の品質のブドウの栽培が不可能となる地域は
2050年までに40%以上に達すると予測している。
このため、ワイン生産者はブドウの品質を変えるなどの対策を講じるか、より涼しい栽培適地に
移るか、もしくはワイン生産業から撤退するなどの選択を迫られることになるという。
ワイン産業はオーストラリアで伸長が最も著しい分野で、年間総額は50億豪ドル
(37・5億ドル)以上に上り、うち27億豪ドルを輸出で稼いでいる。〔AFP=時事〕
[時事通信社:2006年10月23日16時21分]
http://www.ocn.ne.jp/news/data/20061023/a061023043546.da9nmsus.html