「PSI海上阻止訓練:今月末、バーレーン沖で実施」
米国が主導する大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の一環として、海上阻止訓練が
今月30、31日の両日、ペルシャ湾のバーレーン沖で実施される。北朝鮮の核実験
宣言に対し国連安全保障理事会が船舶などの貨物検査を含む制裁決議を採択してから
初めての訓練で、米、英、仏や日本など十数カ国が参加する見通し。緊迫する北朝鮮情勢や
イランの核開発問題などを受け、核兵器関連物資やミサイルなどの移転阻止で各国が
協調態勢を一層強化する機会となる。
米政府当局者によると、北朝鮮の核実験を受け米国がPSIの支持を求めている韓国にも、
オブザーバーとしての参加を打診した。PSIへの参加に消極的な中国については
「場所が中東であり地域的に遠いので招待はしていない」という。
訓練は大量破壊兵器関連物資を積んだ疑いがある船舶の追跡、乗船や検査などで、
米、英、仏やバーレーンなどが船舶などの装備を提供する。日本は艦船などは派遣せず
要員のみの参加になる見通し。
今回の訓練は数カ月前から準備されたもので「特定国を念頭に置いたものではない」
(日米関係筋)。しかし、ペルシャ湾にはイランも面しており、国連安保理決議に反して
ウラン濃縮関連活動を中止する姿勢を見せていない同国は圧力と受け止めそうだ。
米政府当局者は「PSIは対北朝鮮制裁決議(の貨物検査)を各国が効果的に実施する
ことを可能にする手段だ」と主張している。
PSIはテロ支援国家やテロ組織への大量破壊兵器や核関連物質、その運搬手段となる
ミサイルの拡散を防ぐため、疑わしい貨物を積載した航空機や船舶への臨検などを行う
国際的な枠組み。ブッシュ米大統領が03年5月に提唱した。合同訓練は今回で
25回目になる。現在75カ国以上が支持している。
引用元:毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/ (2006年10月20日 15時00分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20061020k0000e030069000c.html