ロサンゼルス(AP) 米国防総省は来年11月、運転手も遠隔操作もなしで、無人のまま
市街地を走行する「ロボットカー」のレースを開催する。出場の意思を示している大学
などのチームの中から、助成金を受ける11組がこのほど選出された。
国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)は、戦場で自動走行できる軍用車の
技術開発を目的に、04年から賞金付きのロボットカーレースを開いている。今回は
市街地に似せた約100キロのコースを設ける予定。ロボットカーは有人、無人の車が
行き交う中、電柱や駐車中の車などを避けながら、交通規則を守って安全に
走行しなければならない。交差点を曲がり、車線を変更し、駐車場に入るなど、高度な
技術が要求される。制限時間は6時間だ。優勝チームには、賞金200万ドル
(約2億4000万円)の賞金が支払われる。
これまで2回のレースは、砂漠のコースで開催された。04年は完走車が出なかったが、
05年のレースでは、米スタンフォード大が開発したフォルクスワーゲン改造車が
約210キロのコースをトップで完走して優勝。米カーネギーメロン大の2チームが、
それぞれ2位、3位を占めた。
スタンフォード大は今回も、フォルクスワーゲン車にセンサーやレーザーなどの
ハイテク機能を加えて出場する予定。すでに試験走行の段階に入っているという。
一方ライバルのカーネギーメロン大は、ゼネラルモーターズ車をベースに開発を
進めている。
DARPAから100万ドル(約1億2000万円)の助成金を受けるのは、両大学のほか、
コーネル大、マサチューセッツ工科大、米トラックメーカー大手オシュコシュトラック
などのチーム。DARPAはこれと引き換えに、開発された車のライセンス権の一部を
獲得する。レースには助成金なしで出場する車の枠も設けられ、近く該当チームが
発表される見通しだ。
http://cnn.co.jp/usa/CNN200610080002.html