【イタリア】通信再編関与巡り　野党が「首相はうそつき」と辞任を要求[2006/10/07]

　イタリアの最大手通信会社テレコム・イタリア（ＴＩ）の再編計画をめぐり、
プロディ首相と同社前会長が正反対の証言をして政界に波紋が広がっている。

　野党は「首相はうそつき」と辞任を要求。
首相支持率は増税計画などでも落ちており、プロディ政権が今後、窮地に陥る可能性もある。

　ＴＩ社のトロンケッティ前会長は先月、経営難脱却のために
携帯電話などの部門を分割し、一部を第三者へ売却する計画を発表。

　これに対し、首相は「会長と会ったばかりだが、分割・売却計画の話は聞いていない」とコメントしていた。

　一方、地元各紙は、首相側近の顧問から前会長へ出された分割計画などを提案する文書を報道。

　文書は首相府の公用紙に印刷されていたが、
側近は「私が独断で提案した。首相は無関係だ」として顧問を辞任した。前会長も混乱の責任を取って会長を辞任している。

　ところが前会長は、４日付英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで
「私は（首相へ）携帯部門などの売却の可能性を明確に話した」と語った。

　首相は５日、上院で「聞いていない」と繰り返したが、野党は「首相は国会でうそをついた。辞任すべきだ」と非難を強めている。
首相が事前に承諾していたとなると、民間への政治介入と受け取られかねない。

　３日付の有力紙コリエレ・デラ・セラが報じた世論調査結果によると、
首相の支持率は７月の４９％から４０％へ下落。
０７年度予算案に高所得層への増税などを盛り込んだことや、ＴＩ社問題などが理由とみられる。

■ソース
asahi.com[2006年10月06日23時36分]
http://www.asahi.com/international/update/1006/011.html

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