【エルサレム樋口直樹】
パレスチナ自治政府のアッバス議長は11日、
イスラム原理主義組織ハマス最高幹部のハニヤ自治政府首相との間で、
ハマス単独の現政府に議長の支持母体の旧主流派ファタハが加わり
統一政府を樹立することで合意したと発表した。
穏健派議長を擁するファタハの参加によって孤立化していた
自治政府の国際社会への復帰に弾みがつく可能性が出てきた。
アッバス議長はハニヤ首相とパレスチナテレビに出演。
「統一政府の政治課題について最終合意した。数日以内に組閣を始めたい」と述べた。
議長筋によると2日以内に現政府を「暫定政府」とする議長令が発せられるという。
ハマスは1月のパレスチナ評議会(国会)選挙で大勝。
3月末に単独内閣が発足したが、ハマスを「テロ組織」に指名している
米国や欧州連合(EU)から経済支援を停止されている。
先にパレスチナを訪問したブレア英首相は
「中東和平4者協議(米欧露と国連で構成)の要求項目を満たす(ファタハとの)統一政府は、
国際社会との提携再開の可能性を提供すると信じている」と述べ、
統一政府の樹立によってパレスチナ支援の再開もあり得ることを強く示唆していた。
イスラエル外務省報道官は、統一政府が▽イスラエルの承認
▽パレスチナ武装組織に拉致されたイスラエル兵の解放――の条件を満たせば
「和平プロセスの新たな契機を創造することになる」とロイター通信に語った。
■ソース
Yahoo!ニュース(毎日新聞) - 9月12日1時0分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060911-00000132-mai-int