「被爆者「エノラ・ゲイ」視察」
原爆の日を前に、広島と長崎で被爆した3人の男性が、アメリカの平和団体の招きで
スミソニアン博物館を訪れ、広島に原子爆弾を投下したアメリカ軍の爆撃機
「エノラ・ゲイ」を視察しました。
「エノラ・ゲイ」は広島に原子爆弾を投下したアメリカ軍のB29爆撃機で、1960年に
解体されましたが、その後完全な形で復元され、ワシントン郊外にあるスミソニアン博物館の
航空宇宙博物館に展示されています。広島と長崎で被爆した3人の男性が4日、アメリカの
平和団体の招きで博物館を訪れ、展示された「エノラ・ゲイ」を視察しました。
14歳のときに広島で被爆した横浜市在住の佐藤良生さんは記者団に対し、
「私はアメリカの人々を憎む気持はありません。しかし、政府には謝罪を求めたい」と
述べました。スミソニアン博物館は以前、「エノラ・ゲイ」の機体の一部とあわせて、
原爆の被害の実態を紹介する展示を試みましたが、退役軍人の団体などが
「原爆投下は正当なものだった」と主張し、大きな論争を巻き起こした経緯があります。
博物館側は、原爆投下をめぐる論争が再び起きることを避けたい意向とされ、この日は、
報道機関が博物館内部での視察の様子を取材することを拒否するなど、神経質な対応に
終始しました。
引用元:NHKニュース (8月5日 9時10分)
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/08/05/k20060805000055.html http://www3.nhk.or.jp/news/2006/08/05/d20060805000055.html