次期内閣編成をめぐるウクライナ議会の混乱が大詰めを迎えた。
憲法の規定で25日にはユーシェンコ大統領が議会解散権を得て、
再選挙の可能性が現実味を帯びるためだ。
親欧米のオレンジ派に代わり議会で多数派となった親ロシア派3党の
第1党「地域党」は、解散を避けるため大統領与党「我々のウクライナ」
と大連立交渉を継続、その結果が今後のかぎを握る形となっている。
地域党、社会党、共産党の親ロシア派3党は今月初めの多数派形成後、
地域党党首のヤヌコビッチ元首相を首相候補に連立内閣編成を始めた。
しかし、ユーシェンコ大統領は、親ロシア多数派の形成に手続き違反などを
指摘して議会へのヤヌコビッチ氏の首相候補提案を留保。
逆に解散の可能性で圧力をかけつつ、地域党に「国家の安定につながる
広い連立内閣」という形で「我々のウクライナ」との大連立を求めてきた。
親欧米派の大統領と「我々のウクライナ」としては、04年の大統領選で
対立したヤヌコビッチ氏と手を握るに際して自らの政策を最大限認めさせた
形を取る必要がある。このため大連立を組む場合に与党幹部の
エハヌロフ現首相の続投や、連立から特に親ロシア的な共産党の排除
などを地域党に求めているが、交渉は難航している。
一方、オレンジ派の首相候補だったチモシェンコ前首相は大統領に
議会解散を要求。
議員総数の3分の1以上が辞めれば議会の再選挙が可能として、自分の
「チモシェンコ・ブロック」所属議員の辞任手続きを開始、「我々のウクライナ」
にも同調を求めている。
3月26日の選挙後、6月末にようやくできた親欧米の「我々のウクライナ」、
「チモシェンコ・ブロック」、社会党のオレンジ派多数派は、連立内閣を
つくれずに7月6日に崩壊。
社会党が地域、共産両党に合流して新多数派ができた。
ニュースソース
http://news.goo.ne.jp/news/asahi/kokusai/20060724/K2006072405920.html