「欧州猛暑、40度超す地域も 6人死亡、警戒強める」
欧州全域でここ数日間、猛暑が続いている。気温が40度を超える地域もあり、
18日までに少なくとも6人が死亡する事態となっている。
オランダ東部のニーメゲン地方では同日、4日間のウオーキング大会に参加していた
2人が暑さのため急死した。気温が41.5度まで上がったスペイン北西部のオレンセでも、
屋外を歩いていた44歳の男性が死亡したほか、南部ムルシアでも1人が亡くなった。
フランス南西部ボルドーでは、80歳代の高齢者2人が自宅や病院で相次いで死亡した。
18日にこの夏一番の酷暑を記録したばかりの英国では19日も気温が上昇し、観測史上
最高の38度台後半を記録すると予想されている。保健当局はすでに特別警報を発し、
猛暑に対する注意を呼びかけている。英紙によれば、ロンドン市の地下鉄構内は18日、
"かまど"状態になり、約47度にまで急上昇した。ロンドン市長は、世界最古の同地下鉄が
故障して途中でストップした場合、暑さのため「深刻なほどの犠牲者が出る」との
懸念を示した。
イタリア各地でも、過去30年間で最大級の干魃(かんばつ)が起きている。
北部ミラノや中部ローマでは市民のため、急遽(きゆうきよ)、エアコン設備付きの
特別施設が開放された。
ドイツの気象専門家によれば、ドイツ国内でも20日、気温がこの夏最高を記録すると
予想され、同国内の7月全体の平均気温は過去100年間の中で最も高くなる可能性が
強いという。
2003年の猛暑では、フランスだけで約1万5000人、欧州全体で約3万人が死亡した。
冷房施設が少なかったことが主な原因で、熱波が欧州大陸全域を覆う今年の夏も、
警戒が強まっている。
引用元:産経新聞
http://www.sankei.co.jp/ (07/20 00:55)
http://www.sankei.co.jp/news/060720/kok007.htm