■ベトナムのドクさん結婚へ 日本の支援者に招待状
ベトナム戦争で米軍がまいた枯れ葉剤の影響とみられる結合双生児として生まれ、分離手術
を受けた弟のグエン・ドクさん(25)から、日本の支援者に結婚式の招待状が届いた。年末
の結婚を機に、ドクさんは長年暮らしてきたホーチミン市の病院から出て生活することも目指す。
「奇跡」と言われた分離手術から18年。みな出席を心待ちにしている。
支援団体「ベトちゃんとドクちゃんの発達を願う会」代表の藤本文朗・大阪健康福祉短大教
授(71)=大阪府泉佐野市=が、5月末に来日した兄弟の主治医から、ドクさんの手紙を渡
された。
手紙によると、相手の女性はベトナム人で24歳の専門学校生。「これまで支援してくれた
日本のみなさんに、私たちの門出を祝福してほしい」と書かれていた。
障害児教育が専門の藤本さんは85年、ホーチミン市のツーズー病院で兄弟と初めて会っ
た。「日本の技術で兄弟専用の車いすを」と主治医に頼まれ、帰国後、知人たちと「願う会」
を結成。兄弟の成長を見守り続けてきた。
「ドクは今までも付き合った彼女が数人いた。でも、きちんと手紙で報告してくるのは初め
て。やっと結婚するんかな」と藤本さんはほほえむ。昨年12月に同病院を訪問した際、「新
しい彼女できたか」と聞くと、ドクさんは黙って恥ずかしそうな表情を浮かべていたという。
兵庫県洲本市出身の西村洋一さん(63)も結婚式を心待ちにする一人だ。枯れ葉剤被害に
関心があった西村さんは、高校教師を定年退職後、ベトナムに移り住んだ。ツーズー病院内の
枯れ葉剤被害者施設「平和村」で、子どもたちに日本語や数学を教えている。
ドクさんは平和村で職員として働いているが、兄のベトさんは86年から急性脳症の後遺症
で寝たきりの状態だ。平和村には、様々な障害を抱える約60人が一緒に生活している。西村
さんは「この国には恵まれない人がまだたくさんいる。結婚するドクがその人たちに希望を与
える存在であって欲しい」と願う。
願う会事務局長の河原正実さん(57)=福井県若狭町=は「障害の重いドクが家庭生活を
ちゃんと営めるのか不安はある。でも施設を出て生活したいという本人の希望をかなえてあげ
たい」と応援する。河原さん自身、車いすの生活を送り、自立の大変さは身にしみている。今
後、生活を軌道に乗せるために必要な資金の支援を広く呼びかける考えだ。
「兄弟は命の危機を何度も乗り越えた。結婚は大きな節目だ」と話す藤本さん。挙式は12
月中旬に予定されている。
出典:asahi.com 2006年07月12日14時23分
http://www.asahi.com/national/update/0712/OSK200607120057.html click here to learn more:
【ベトナム】やっと改名… 息子に「罰金6500」と名付けた理由とは?[07/08]
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