【イラク】インタビュー:米フリージャーナリスト、ニル・ローゼン氏 「イラクの現状は報道以上に深刻」[060708]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1パキュンパキュンパキュンφφ ★

「インタビュー:ニル・ローゼン氏 「イラクの現状は報道以上に深刻」」

米国のフリージャーナリスト、ニル・ローゼン氏は2003年4月のバグダッド陥落以降、
堪能なアラビア語を駆使しながら、イラク各地を回ってイスラム教徒や少数民族などを
取材してきた。その際の体験などをまとめた著書「緑色の鳥に抱かれて」を出版した
ローゼン氏がアルジャジーラネットのインタビューに応じ、イラクの現状を「報道されて
いる以上に深刻であり、戦火が中東の全地域に拡大する恐れがある」と警告した。
同氏との主な一問一答は次の通り。

―アルジャジーラネット:著書のタイトルの由来を教えてください。緑色の鳥とは
何のことでしょうか。

ローゼン「抵抗勢力が非常に強かったファルージャなどに滞在した。そうした土地の
モスク(イスラム寺院)に行くと、抵抗勢力の常とう文句となっている『殉教者たちは
天国に昇る』をよく耳にします。同勢力が出す声明は『殉教者は笑顔を浮かべ、芳香を
放ちながら死に、緑色の鳥に抱かれて天国に昇った』としています」

―今回の著書を執筆するに当たり、あなたは他の米国人ジャーナリスト以上にイスラム教
スンニ、シーア両派の抵抗勢力と接してきました。どのように両派に接近したのでしょうか。

「私には笑顔という武器があります。確かに、他のジャーナリストと比べて両派などと
頻繁に接してきました。それを可能にしたひとつは私が中東人だからでしょう。父は
イラン人なのです。ここの人たちと同じ顔つきなため、どこに入り込むにしても簡単で、
だれも気に留めません」

「それにも増して、好ましい友人を持てたからでしょう。両派中でそうした友人を持てば、
次から次へといい人を紹介してくれるのです。あらゆる環境の下で、そうした好ましい
友人を持つことです。そうした友人が多くいることが生き残る決め手になります」

―(スンニ派イラク聖戦アルカイダ組織の指導者)ザルカウィの死は抵抗勢力にとって
打撃となったのでしょうか。

「それほどではないでしょう。ザルカウィはそれほどの大物ではなかったのです。
しいて言えば、彼は一種の『広告塔』的存在で、異教徒やシーア派教徒を殺害するために
イラク入りし、その結果、殉教者となり天国に昇ったのです。その意味では、ザルカウィは
成功しました」

「ザルカウィ、そう、ザルカウィ神話を作り上げたのは米国だったのです。開戦当初、
米国はイラクが解放されたとか、大衆抵抗運動を支持していたという事実を受け入れ
なかった。そこで米国はイラク国内に入り込んだ外国人兵士たちのあらゆることを
非難しはじめたのです。それは米国社会向けだったのです」

「そこで、自動車を使った自爆事件があると、すべてがザルカウィの仕業とされたのです。
それがいつしか、アラブ世界にザルカウィ神話となっていったと思います。神話のお陰で、
ザルカウィは大義をまっとうできたのです」
(※ >>2 以降に続きます)

引用元:livedoor ニュース - アルジャジーラ (2006年07月08日01時40分)
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2174404/detail
2パキュンパキュンパキュンφφ ★:2006/07/11(火) 01:32:20 ID:??? BE:1480032-

(※ >>1 よりの続き)
―オサマ・ビンラディンは最近、インターネットを通じ、イラクでスンニ派攻撃を続ける
なら、シーア派に報復を加えると警告しました。この警告を深刻に受け止めるべきなの
でしょうか。

「ビンラディンもさほど真剣に警告したとは思えません。第一に、イラクではシーア派教徒
たちが毎日殺害されているからだ。2003年末まで、シーア派教徒たちはザルカウィの
組織により毎日、路上で虐殺さていました。ビンラディンが直接指揮するとは思えません。
彼は今、パキスタン領内の洞窟に身を潜め、こうした声明を出しています。声明は重要な
意味を持つように見えますが、ビンラディンはもはや指導者という存在ではないと思います。
警告を深刻に受け止める必要はありません」

「イラクでビンラディンに強い関心を持つ者と会ったことがありません。シーア派が
占領下で恩恵を受けていると思われているため、イラクで恨みを買っているのは確かです。
今、イラクを牛耳っているのはシーア派で、以前と比べてすべてが逆転したのです」

―あなたは最近、「イラク占領は同国民に対する大罪であり、米国民とそのメディアは
そのことに気づいていない」と書きました。その理由を説明願います。

「アブグレイブ刑務所やハディタで起きたことには関心が集まりましたが、それらは
例外に属すると思われています。占領下では毎日大罪が犯されている。米兵は銃口を
イラク国民に向け、米治安部隊が人々に発砲し、米軍戦車が道路をふさぎ、米軍が構築した
障害物が町を分断し、米軍ヘリコプターが頭上を舞い、米兵が家になだれ込んでくるのです」

「その結果、多くの無実の人々が殺され、逮捕され、屈辱を受け、恐怖に直面しています。
恐らく、数十万に上る国民、中でも子どもたちが心身ともに傷つけられています。私もイラクに来た直後の2週間、米軍部隊と行動を共にして、そのような体験をしました。
老婦人を突き飛ばしたり、子どもをいじめたりする光景に出会えば、私は必ず何らかの
行動を取ります。でも、ここイラクでは、米軍兵士たちがイラク市民に同じようなことを
しているのを見ても、何もできなかったのです。米軍の協力者といわんばかりに市民の
目が私に向けられ、落ち込んだものでした」

―米国での世論調査によると、米国民の半数近くが米軍のイラク撤退日程に賛成しています。
あなたは撤退を支持しますか。

「2005年までは米軍撤退を支持していました。米軍が撤退すれば、内戦の発生を防げ、
スンニ、シーア両派に協力関係が生まれるとした記事を書きました。また、そうなれば、
スンニ派が政府入りすることも可能だろうと考えました」

「しかし、現状は内戦状態といってよく、米軍撤退の有無とはあまり関係がありません。
その逆で、今撤退すれば、事態の一段の悪化を招くことになるでしょう。なぜかといえば、
撤退すれば、国境警備ができなくなり、外国の武装集団がスンニ派地域に入り込んで
くることになるからです」

「イラクは近隣諸国から干渉を受け、内戦を深刻化させます。米軍は撤退すべきだと
思います。米軍がここに駐留しイラクを占領し、国民を殺害してはなりませんが、
現時点では内戦が起きているため、米軍撤退が事態の好転につながることはありません」
(※続きます)

引用元:livedoor ニュース - アルジャジーラ (2006年07月08日01時40分)
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2174404/detail
3パキュンパキュンパキュンφφ ★:2006/07/11(火) 01:32:45 ID:??? BE:3699735-

(※続き)
―著書の中で、フセイン政権が崩壊した直後から、イラクは内戦状態に陥ったと書かれて
います。イラクにはどんな厳しい前途が待ち受けているのでしょうか。

「私は楽観していません。毎日、何人もの市民たちが殺されています。事態は好転する
どころか、悪化しており、短期的には望みは持てません。民族浄化は始りにすぎません。
ボスニアと同様、今後、イラクからはさまざまな民族が一緒に住む地区はなくなるでしょう。
前途は多難です。スンニ派とシーア派間の憎悪は高まり、その結果、和解は不可能となり、
軍と警察を押さえているシーア派の勢力が伸張することになります。また、イラク全土に
宗派中心主義がはびこることになるでしょう」

―イラクが3つの半自治州で構成する国家になると思いますか。

「クルド人は独立を望んでいます。クルド人は自分たちをイラク国家の一員とは思って
いません。彼らはアラビア語を話さず、イラク内にとどまろうとは思っていません。
クルド人以外をみると、スンニ派は自治州制度を望んでいないので、事態はもっと複雑です。
その意味ではシーア派と同じ立場なのです」

「誰もがバグダッドを手に入れたいと思っています。スンニ派は油田を確保したいでしょう。
スンニ派は全国に広がって住んでいるため、バグダッドとキルクークの同派教徒をどう
分ければいいのでしょうか。流血の原因になることでしょう。これまでも多くの血が
流されたのは民族、宗派が入り混じっている地区でした。こうしたことから、現時点で
解決法は見つかりません」

―イラク戦争は長い目で見て、中東に影響を与えるのでしょうか。

「国という意識は薄れてくるでしょう。というのも、イラクにはシリア、ヨルダンそして
サウジアラビアに親類を持つスンニ派アラブ人がおり、国境は問題にはならなくなるでしょう。
もし、スンニ派がシーア派に迫害を受けるようになれば、こうした親類たちが救援のため
大挙してイラクになだれ込んでくるでしょう」

「アラブ世界はシーア派イラクの勢力拡大に我慢できないでしょう。サウジアラビアの
指導者をはじめ、ヨルダン国民、さらに(エジプトの)ムバラク大統領はシーア派脅威に
警告を発しています。シーア派イラクがイラクを押さえるようになれば、事態はさらに
悪化します」

―イラク戦争があなた自身に与えた影響は何でしょうか。

「私は26歳でジャーナリストになり、その時にイラクにやって来ました。これまでの
3年間で学んだのはイラクからでした。ある意味で、そうしたことで、私は怒りっぽく
なりました。米国に戻ると、なぜか腹がたちます。国民がイラクの現状のひどさを
知らないからでしょう」

―その責任はメディアにあるのでしょうか。

「多少はそうでしょう。米国の罪を伝えるのが遅すぎます。今でもそうです。私は2週間
でしたが、何カ月も米軍と行動を共にしているジャーナリストがいます。彼らは私以上に
事態の悪化を知っているはずです。そうしたことを記事にせず、米国の出身州の英雄を
持ち上げる記事だけを書くのは犯罪に加担していることと同じです。

引用元:livedoor ニュース - アルジャジーラ (2006年07月08日01時40分)
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2174404/detail
4七つの海の名無しさん:2006/07/11(火) 01:43:25 ID:scAVUWM+
読みたい
ペーパーバックされたらがんばって読もう
5七つの海の名無しさん:2006/07/11(火) 01:52:06 ID:u+avQEQf
アフガンと同じでまずは民兵の武装解除
…現状では無理か orz
6七つの海の名無しさん:2006/07/11(火) 02:07:31 ID:RZeftj7R
ここはローゼンスレになりますた。
7七つの海の名無しさん:2006/07/11(火) 07:43:40 ID:tU9nOjSC
えーいヤスヒロはまだか!
8七つの海の名無しさん:2006/07/12(水) 01:26:49 ID:JD60Jl3L
真紅を家に届けてください><
9七つの海の名無しさん
毎日がアリスゲーム。