仏伊、空前の熱視線 W杯欧州決戦
6月9日の開幕から1カ月間、熱戦が続いたサッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会も9日(日本
時間10日)のイタリア対フランス戦で決勝を迎える。1982年大会以来4度目の優勝をねらうイタリア、
98年に続き2度目の頂点をめざすフランス。24年ぶりの欧州決戦とあって盛り上がりは格別だ。
(ベルリン 黒沢潤、パリ 山口昌子、ローマ 坂本鉄男)
「今大会は競技場だけではなく外の雰囲気も良く、多くの新しいファンを引きつけた」
記者会見した組織委員会のベッケンバウアー会長は上機嫌だった。組織委員会チェアマンで、国際
サッカー連盟(FIFA)のヨハンソン副会長も、「これ以上うまくやるのは難しいだろう」と成功を強調した。
すでに準決勝までの62試合で320万人以上の観客を動員、史上2位の動員数が確定している。FIFA
の発表では、テレビ視聴者数が過去最高を記録。約630万人のサッカー登録選手を誇るドイツは、準決
勝で敗れたが、「サッカー大国」としての面目を施した。
≪視聴率≫
1次リーグのもたつきから一転、ジダン選手の活躍で勝ち進んだフランスでは、準決勝のポルトガル戦
のテレビ視聴率が76.7%に跳ね上がった。8日に発表された世論調査によると、86%が決勝戦をテレ
ビ観戦すると予測される。
イタリアも負けていない。準決勝のドイツ戦の視聴率は平均87.2%。延長戦の最後でイタリアが続け
て2点を入れたときの瞬間視聴率は96.6%で、2800万人の視聴者に相当するという。
盛り上がりを象徴するのは両国首脳。フランスのドビルパン首相がポルトガル戦でミュンヘンのスタジアム
から、「アレ・レ・ブリュ!(行け!青!(仏代表のユニホームの色)」と叫べば、イタリアのプローディ首相も
南部イタリアの集中豪雨による災害地視察からドルトムントに飛び、ドイツ戦の勝利に更衣室で選手と一緒
になって「オーソレ・ミオ」を歌って喜んだ。
≪大統領観戦≫
決勝戦のベルリン五輪スタジアムには、フランスのシラク、イタリアのナポリターノ両大統領が貴賓席に
陣取る。ドイツのメルケル首相、次回開催国南アフリカのムベキ大統領らも顔をそろえ、ドイツの警察当局
は最高度の警備体制をとる。
パリのシャンゼリゼ大通りは、ポルトガル戦で約50万人の人出であふれたが、決勝戦では勝敗に関係
なく100万人以上が繰り出すとみられる。引退するジダン選手への強い感謝の思いいれがある。ここは
3000人の警官隊が警備に当たる。
(下記ソースより一部引用)
http://www.sankei.co.jp/news/060709/spo013.htm http://www.sankei.co.jp/