■北極海、5500万年前は「亜熱帯」と 国際研究
約5500万年前の北極は、氷とは無縁の亜熱帯だった──。国際研究チームが、当時の
北極海の海面温度は23度と、これまで考えられていたよりも高かったとする調査結果を、
5月1日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
約5500万年前の地球は、大気中の二酸化炭素濃度が上昇し、温暖だったことが知られて
いる。しかし、北極付近の温度は約11度と、他地域より涼しいと考えられていた。
ところが、世界20カ国が参加する統合国際深海掘削計画(IODP)の調査グループが北極
掘削航海(ACEX)で北極海海底の海底山脈を掘削し、地下の堆積物を調査。
その結果、北極が温暖だったことが明らかになったという。
調査結果を発表した米イェール大学のパガニ地質学教授は、「おそらく、この辺りは亜熱帯の
パラダイスだっただろう」と話している。研究チームのロードアイランド大学の大洋学者モーラン
さんは、「北極の調査は初めてで、その結果に驚いた。二酸化炭素の増加に地球がどう反応
してきたのか。新しい視点で分かるだろう」と述べた。
■ソース(CNN)
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200606010044.html