米国で長年マイナーなスポーツとみられてきた卓球(ピンポン)が近年、注目されている
という。色鮮やかな卓球のユニフォームや、カラーの卓球台も出現、かつてのように一部の
愛好者に限られていた卓球が、幅広い支持を集めつつある。米国の卓球用具製造会社は、
金髪の美人プレーヤーをモデルとして活用し、卓球人気の火付け役になっている。
(ベリタ通信=有馬洋行)
米国で卓球は、子ども専用のスポーツとしてのイメージでみられてきた。
屋根裏や地下室、会議室などで、暇を見つけて息抜きに行うものとの見方が専らだった。
米紙ロサンゼル・タイムズによると、歴史的に卓球が注目されたのは、ニクソン米大統領
(1969〜74年)時代の1971年、日本を訪問中だった米国卓球チームが、
中国に招待されたときだ。
同チームの訪中は、スポーツを通じていがみ合っていた米中が国交正常化に
動くきっかけになったことから、当時「ピンポン外交」といわれた。
ニクソン大統領は翌年、歴史的な訪中を実現させた。
しかし、この出来事によっても、米国で卓球がメジャーなスポーツとして認識されるには
至らなかった。子どもの娯楽とのイメージが強く、世界に通じるトップレベルの選手が
輩出されなかったことも響いた。
この間、アジアや欧州諸国は、卓球の選手強化に力を入れ、オリンピックや世界選手権
でも上位を占めた。これに対し、米国は、卓球がオリンピックの正式種目となった
1988年以来、卓球でメダルを獲得することができなかった。
大きな変化が現われたのは2000年に入ってから。シカゴを本拠とする卓球用具
製造会社「キラースピン」が、従来の枠を破って、カラー卓球台や斬新なデザインの
ユニフォームなどを販売、「卓球はカッコいい」というムード作りに成功した。
「キラースピン」のイメージパーソンに起用されたのが、米国の大学に留学していた
セルビア出身の女性卓球選手。「ビーバ」の愛称で呼ばれる彼女は、色鮮やかなの
ユニフォームに身を包み、「卓球のアンナ・クルニコワ(ロシアの女性プロテニス選手)」
と呼ばれている。
現在、米国での卓球愛好者は1430万人といわれている。2002年に比べ、
150万人増えている。米国では太りすぎから糖尿病に悩んでいる人が多いが、卓球は、
他のスポーツに比べてもカロリー消費が高く、健康にすぐれたスポーツとされている。
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一方、「キラースピン」の創業者ロバート・ブラックウエルさんは「卓球は真のスポーツ。
ピンポン球はラリーの際、台上を時速120キロで行き交うとされるだけに
「世界最速のスポーツ」とその魅力を語っている。
(ソース:ベリタ通信)
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1916253/detail