■ロンドン市場の北海原油、史上最高値を更新
【ロンドン=中村宏之】13日のロンドン国際石油取引所(IPE)の原油先物相場は、イ
ランの核開発問題をめぐる中東情勢の緊迫化などを背景に急騰し、取引の中心となる北海ブレ
ント先物の6月渡し価格が一時、1バレル=70・99ドルをつけて、史上最高値を更新した。
終値は前日比0・71ドル高の1バレル=70・57ドルで、原油先物価格として世界で初
めて終値ベースで70ドル台に乗せた。続いて始まったニューヨーク市場でも原油価格は70
ドル台目前に迫り、世界経済に対する悪影響への懸念が一段と強まっている。
原油先物は、2005年8月30日にニューヨーク商業取引所(NYMEX)のテキサス産
軽質油(WTI)が一時、1バレル=70・85ドルまで上昇。終値も69・81をつけたの
がこれまでの最高値だった。取引中、終値ともに13日の北海ブレントがこれを上回った。
原油高騰の主因は、核開発問題でイランに経済制裁が実施され、イランからの原油供給が途
絶えるとの懸念など、産油国の政情不安を背景とした原油の供給不安だ。
市場では「投機的な動きも加わり、当面は70ドル台を維持する可能性が高い」(ロンドン
石油業界筋)との見方も強まっている。
出典:(2006年4月14日10時42分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060414i103.htm