ミス・イラク:優勝者が「不信心」と脅迫受け、優勝を辞退
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米ABCテレビによると、バグダッドで5日に開催された「ミス・イラク・コンテスト」の優勝者が
イスラム原理主義組織から「不信心」と脅迫を受け、安全上の理由から優勝を辞退した。
イラクのミス・コンテストは今回が60回目。
03年のイラク戦争後初めてバグダッドで開かれ、タマル・ゴレジアンさん(23)が
アルメニア系イラク人として初の栄冠を勝ち取った。
ミスに選出された後、ゴレジアンさんは
「美しさは暴力を終わらせる最後の手段かもしれない。
美の力は醜い政治や意地汚い欲望に勝る」と喜びを語った。
しかし、ゴレジアンさんは9日になって、イスラム原理主義者から
「不信心者の女王」などと脅迫されたと明らかにし、ミス辞退を発表した。
主催者側は準ミスらに繰り上げ優勝を打診したが、辞退者が相次ぎ、
結局、シルバ・シャハキアンさん(24)がミスとなった。
イラクは旧フセイン政権崩壊まで中東の中でも宗教的な締め付けが最も弱い国の一つだったが、
戦後はイスラム教シーア派やスンニ派の原理主義勢力が影響力を拡大している。
女性にヘジャブ(頭髪を隠すイスラムのスカーフ)の着用を強要したり、
酒店が爆破されるなど、社会の「イスラム化」が進行している。
ミス・コンテストはイスラム原理主義者の格好の標的となるため、
今回は参加を予定していた女性9人が事前に辞退した。
最終的に11人で争われ、主催者側はメディアの取材や写真撮影を禁止していた。
主催者はゴレジアンさんのミス辞退についてABCテレビに
「イラクは大変な時期にあり、自分と家族の安全を優先する彼女の決断を尊重したい」
と話している。
★ ソースは、毎日新聞 [日本] とか。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20060413k0000m030040000c.html