◇イタリア:日本アニメ海賊版の販売業者摘発 欧州で初めて
【ローマ海保真人】イタリアの業者が日本アニメの海賊版DVDを大量に
販売していたことが分かり、伊警察当局は2日までにローマ、ボローニャにある
関連3店舗を著作権侵害の疑いで摘発、海賊版約400枚などを押収した。
イタリアでは日本アニメが大人気だが、業者は海賊版を正規版と同様の価格で
売り、荒稼ぎしていた。欧州で日本アニメの海賊版が摘発されたのは初めて。
業者は海賊版を自ら製造していた疑いのほか、
脱税の疑いも持たれ、捜査は継続中だ。
押収された海賊版DVDは人気アニメ「新ゲッターロボ」
「火の鳥」「NARUTO」「マジンカイザー」など。
日本の社団法人・コンピュータソフトウェア著作権協会によると、一昨年10月、
「海賊版DVDが多く出回っている」との情報が寄せられ、調査・確認のうえで
講談社、集英社など6社から告訴を取りまとめた。連絡を受けた
伊警察当局は昨年から内偵を進めていた。
業者はかつて日本アニメの正規版DVDを販売していたが、02年から
香港製の海賊版を輸入・販売し始めた。新製品と同様に包装し、
店舗やインターネットなどを通じて月間2万〜3万枚を正規品と同額の
1枚25ユーロ(約3500円)前後で売っていた。この業者らによる商品は
イタリアの海賊版市場の9割以上、正規品を含めた市場全体でも
6割以上を占めていた。推計売上額は年間で最大90万ユーロ
(約1億3000万円)にのぼるとみられる。
イタリアでは80年前後から日本のアニメのテレビ放送が盛んになり、
90年代からビデオ・DVD市場が拡大、01年には月間で60作品が
イタリア語吹き替え版で発売されるようになった。ここ数年でもテレビで
「キャプテン翼」「ドラえもん」「名探偵コナン」など30作品以上が放映された。
コンピュータソフトウェア著作権協会は著作権保護のため活動し、アニメ、
映画、音楽、ゲームソフトなどに関連する企業313社が加盟。
侵害事件が起きた場合、警察に捜査協力している。
ソース(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060403k0000m030082000c.html