亡命中のリベリア元大統領送還へ ナイジェリアが身柄保護断念
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ナイジェリア政府は25日、
同国に亡命中のリベリアのテーラー元大統領をリベリアに引き渡すことに合意した。
引き渡しの時期や方法は明らかにしていない。
ナイジェリアのオバサンジョ大統領は引き渡しに反対していたが、
リベリアでサーリーフ大統領がアフリカ初の女性大統領として就任し、
国内も安定に向かっていることから、引き渡し要求に応じたとしている。
テーラー元大統領は独裁者として、
14年間にわたったリベリアの内戦で25万人の犠牲者を出した。
隣国シエラレオネの内戦でもダイヤモンドの違法取引で得た資金で
反政府勢力の武装を支援したとされ、シエラレオネ国際戦犯法廷は2003年6月、
元大統領を戦争犯罪で起訴。
国連の平和維持軍が元大統領の拘束に動き出す中、
同年8月、内戦終結に向けた周辺国の調停で、
ナイジェリアへの亡命を条件に大統領を辞任し、国外に退去した。
国際刑事裁判所(ICC)は内戦中の戦争犯罪を裁くことも可能としている。
オバサンジョ大統領は亡命の条件を尊重して元大統領を保護してきたが、
今月初めにナイジェリアを訪問したサーリーフ大統領との会談を受けて周辺国と協議し、
リベリア送還に同意した。
送還後に元大統領を拘束するかどうかはリベリア政府に一任するとしており、
事実上、元大統領の保護を断念する格好となった。
サーリーフ大統領は元大統領の戦争犯罪を裁くことよりも
リベリアの安定を優先する意向を示しているが、
今回の引き渡し合意でリベリア政府は
早急に元大統領をシエラレオネ国際戦犯法廷に引き渡すこともありえるとしている。
★ ソースは、産経新聞 [日本] とか。
http://www.sankei.co.jp/news/060326/kok021.htm