■米大統領、議会に項目別拒否権の復活要請
【ワシントン6日共同】
ブッシュ米大統領は6日、議会を通過した歳出法案について部分的な
拒否権の発動権限を大統領に与える「項目別拒否権」の復活を議会に要請した。
米政府は2006会計年度(05年10月―06年9月)の財政赤字が過去最大の
4230億ドル(約50兆円)に上ると予測。大統領は同拒否権の復活で特定業界と
結び付いた議員主導の予算配分や税軽減措置をやり玉にあげ、歳出削減と
財政健全化を狙う考えだ。
ただ、クリントン政権当時にいったん制度化された同拒否権をめぐっては、
最高裁が1998年に議会の予算編成権限を損なうとして違憲判決を下しており、
秋の中間選挙を前に議会との駆け引きが活発になりそうだ。
大統領は「議会と協力して無駄遣いや財政赤字を減らしていく」と決意を強調。
憲法との整合性を確保するため、同拒否権を発動した上で10日間の再審議を
議会に要請、最終的な決定を議会側に委ねる手続きを踏む。
(更新日時−2006年3月7日8時43分)
引用元:日本経済新聞
http://www.nikkei.co.jp/ http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060307STXKC000807032006.html