◇鳥インフル、腸や腎臓などでもウイルス増殖を確認
人間への感染が懸念されている鳥インフルエンザウイルス「H5N1」は、
呼吸器だけでなく、腸や腎臓など多くの臓器で増殖することを、オランダの
研究チームが動物実験で確認し、専門誌「米病理学誌」で報告した。
遺伝子が変異して人間に感染するようになった場合も、多くの臓器に
感染・増殖する恐れがある。研究チームは「症状が全身に出るので、
これに対応した新たな診断基準作りや、多様な感染経路に配慮した
対策が必要」と指摘している。
通常のインフルエンザウイルスは、哺乳(ほにゅう)類では気道でしか
感染・増殖せず、くしゃみなど飛沫(ひまつ)でうつるとされている。
エラスムス医学センターの研究チームは、H5N1が体内でどのように
増殖するか調べるため、8匹のネコに感染させ、1週間後に分析した。
その結果、すべてのネコで、複数の臓器がウイルス感染しており、
ふん便からもウイルスが検出された。また、感染したヒヨコを食べたネコは、
ウイルスが腸を介して感染していたことも分かった。
ソース(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060302i312.htm