◇限られた場所でしか無線LANが利用できない大学
[トロント 23日 ロイター] カナダの小さな大学では、キャンパス内の
無線インターネット接続システムを最小限に留めることになった。
生徒達の健康に対する電磁波の影響を危惧した学長が決定したことだ。
無線LAN接続が可能なのは光ファイバー接続環境が無いごくわずかな
場所だけであり、これは素晴らしいことです、とオンタリオ州のレイクヘッド大学
フレッド・ギルバート学長は話す。
先月行われた会見でギルバート学長は、「電磁波の人体への影響は
明らかではない」としながらも、自分が学長である限りはこの方針を
変える気がないことを主張した。
「電磁波が人体、動物の発癌性への悪影響があるという研究結果もある。
無線LANだけでなく、プラズマテレビや電子レンジなども電磁波を発生させる」
レイクヘッド大学のウェブサイトには学長の意見が掲載されている。また、
大学のスポークス・ウーマンは無線接続が可能な場所を現在より
拡張しないように決定したのは、学長の個人的判断によるものだとしている。
しかし、この決定には学生達やカナダの保険機関から苦情が発生している。
「学長は電磁波の影響を心配しすぎだ」というものだ。
保険局のロバート・ブラッドリー氏は「人体への悪影響については、
何の科学的根拠もない」とコメント。さらに「ワイヤレス・システムは
コンピューター・ユーザーの健康を害するものだ、と信じる理由がない」
と付け加えた。
同大学の学生連合代表アダム・クルッパー氏によると、7,500人の
学生のうち約1,000人がワイヤレス接続可能なノートパソコンを所持しており、
彼らはキャンパスでの無線接続環境を切望しているという。
「テクノロジーを最大限に利用している大学があるのに、私たちの大学に
無線接続システムが無いというのは嘆かわしいことです」とクルッパー氏。
ギルバート学長は元オハイオ州立大学の副学長で、生物学と動物学の
学位を所持しており、以前は動物学の教授だった人物だ。
ソース(excite ロイター)
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081140924635.html ▽カナダ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/canada/index.html http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/canada/data.html