◇セネガル代表なのにセネガルに行ったことのない選手
[セストリエール(イタリア) 17日 ロイター] 冬季オリンピックに出場している
唯一のセネガル代表選手は、一度もセネガルに行ったことがない。
アルペンスキーのレイティ・セック選手がその人だ。彼はオーストリアの養親に育てられ、
セネガルにいる父親とはめったに話さない。また母親はドイツ人で、現在は祖国で
暮らしている。
セック選手は参加選手の中で最も遅い選手の1人だが、
セネガル代表として参加できたことを誇りに思うと話している。
ロイターに対してセック選手は「もちろん、セネガルと僕にはある種つながりがあります。
今年の夏に初めてセネガルに行く予定です。とても楽しみです」とコメントした。
彼はオーストリアのオリンピック代表としては、まず選ばれることが無かっただろう。
長野、ソルトレークでメダルを獲得したトップ選手や、先週土曜日にトリノの
ダウンヒル競技で銀メダルを勝ち取ったミハエル・ワルヒホファー選手らがいるからだ。
「僕はある部分ではオーストリア人、また別の部分ではセネガル人だと感じている。
でも皮膚の色はセネガル人のそれであり、僕の体にはセネガルの血が流れている」
セック選手は、セネガルのスキー連盟設立者である
元アルペンスキー選手、ラミーネ・グイェ氏の教え子だ。
グイェ氏は「セック選手のオリンピック出場は、セネガルのアスリートに手本を示すことになる。
また、国内でウィンタースポーツへの関心が高まることを期待している」と話した。
選手村ではオーストリアの屈強なスキーチームと一緒に暮らしているが、
コミュニケーションはないとセック選手は言う。
母親は子育てする余裕がなかったため、オーストリアの友人に世話を頼んだという。
複雑な環境で育ってきたにもかかわらず、セック選手は前向きだ。
「僕を育ててくれた養親にはとても感謝しています。”半分”セネガル人だったけど、
大きな問題もありませんでした。そして冬季オリンピックです……。全てのアスリート
が目指す夢の舞台に立てたのですから」
ソース(excite ロイター)
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081140315598.html ▽セネガル
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senegal/index.html http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senegal/data.html