◇「英首相は考えて動く男」 米大統領が緊密関係強調
【ロンドン=蔭山実】「ブレア首相は自分で考えて動く男だ。断じて米国のイエスマンではない」。
BBCテレビは二十四日、ブッシュ米大統領が米国内の講演後の質疑応答で、
米英は固い同盟関係にあってもブレア英首相とは意見が食い違うこともあったことを明らかにし、
緊密に連絡を取り合う中で協力関係を維持してきたことを強調したと伝えた。
ブッシュ大統領は二十三日、米ミズーリ州カンザスシティーの大学でテロに関する演説の後、
ブレア首相はブッシュ米政権の言いなりだと指摘されることへの見解を聞かれ、
「首相が私の関係で英国内で問題を引き起こしていることは承知している。
海外の人の間では、自分は嫌われることがときどきある」と答えた。
その上で大統領は「ブレア首相へのそうした見方は首相の品位と固い信念を損なうものだ」と反論。
地球温暖化対策や国際犯罪法廷の問題で首相と意見を異にしてきたことを例に、首相を自らの
信念と異論を唱えられる「勇気ある人物」と評し、自分の言いなりになる人物ではないと訴えた。
大統領はブレア首相の固い信念の一例としてイラク戦争前を振り返り、「英政府には
打撃を被ってほしくない。(米国とともに参戦することが)心配なら、英政府を守るために
米国主導の連合軍から英国は抜けても構わない」とブレア首相に進言したと指摘した。
だが、ブレア首相は大統領に「偉大なる英国を代表して責務を果たしてきた。
(参戦する)考えは変わらない。私は(イラク戦争に関しては)政治的なことには関心はない。
関心があるのは正しいことを行うということだけだ」と、参戦に固い意思を示したという。
大統領は「難しい決断をするときにはお互いに苦悩する。ときには戦略をめぐって対立するが、
ともに乗り越える努力をしている」と述べ、ブレア首相とは歴史の興味深い瞬間を共有する
仲だとして週に一度は意見交換することに努めていることも明かした。
ソース(YahooJapan 産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060125-00000028-san-int