オーストリア通信によると、
米カリフォルニア州のアーノルド・シュワルツェネッガー知事の生まれ故郷、
オーストリア南部グラーツで27日までに、
知事の名前を冠していたサッカー競技場の名前が変更された。
オーストリアで人気が高い同知事が死刑執行を認めたことをめぐる確執が原因で、
知事自らが変更を求めていた。
今月13日、強盗殺人罪で死刑判決を受けながら無罪を主張し、
犯罪に手を染めないよう著書で若者に訴えていた男性死刑囚の刑がカリフォルニア州で執行された。
1950年に死刑を廃止したオーストリアではこの死刑執行に対する批判が高まり、
グラーツの地元議会では野党を中心に、
97年に「アーノルド・シュワルツェネッガー・スタジアム」と改名された競技場の名前を変更する動きが出ていた。
これに反発した知事は先手を打つ形で変更を求める書簡を送り付け、
99年に授与された名誉市民指輪も返還した。
知事の名前はグラーツの観光資源となっており、
関係悪化を懸念する市長は翻意を求めたが、知事の決意は変わらず。
競技場の知事の名前入りプレートは、
混乱を避けるためにクリスマスの25日夜から翌日未明にかけてひっそりと外された。
http://www.sankei.co.jp/news/051227/kok035.htm