「ベネズエラ、スペインと兵器購入契約 チャベス大統領 石油高追い風 強気の反米色」
AP通信によると、反米色を強めるベネズエラのチャベス大統領は二十八日、首都カラカスで
スペインのボノ国防相と会談し、総額二十億ドル(約二千四百億円)の警備艇、軍用機
などの兵器購入契約を結んだ。マコーマック米国務省報道官は同日の会見で、スペイン政府に
懸念を伝えたことを明らかにした。しかし、世界有数の産油国であるベネズエラは石油価格の
上昇を追い風に強気の姿勢を崩しておらず、米国は対応に苦慮している。
ベネズエラが購入するのは、沿岸警備艇など船舶八隻と、輸送機や哨戒機など十二機。
チャベス大統領は式典で、これらの艦船や飛行機を麻薬取引を防止するために使用すると
強調した。
マコーマック報道官は、軍用機のなかには米国の部品が使われているものがあり、米国の
技術のライセンスに絡んだ問題が起きるとして、調査を行っていると述べた。これに対し、
ボノ国防相は「これらは戦闘機ではない」として売却に問題はないと主張している。
ベネズエラは今年に入り、武器の近代化と調達先の多様化を図っており、スペインのほか、
ロシア製ライフル銃、ブラジル製プロペラ機の購入計画を進めている。
ベネズエラは米国にとって主要な原油供給先であるうえ、輸送距離が近く、米国の原油
精製設備に適した重質油の供給国でもあり、経済的な結びつきは深い。
しかし、チャベス大統領は一九九八年の選挙で勝利して以来、政情不安のなか反米色を
打ち出すことで、国民の支持を受けようとする戦術を展開。石油カードを使うとともに、
米国と対立する国や距離をおく国に接近している。
米国と対立するキューバやイランとの関係も強化しているほか、中国にも接近。三月に
イランのハタミ大統領(当時)と会談した際には、イランの核開発を支持し、その後、
自らも核開発を行うことに関心を示し、イランに協力を求める意向を表明して、物議を
かもした。
十一月初めにアルゼンチンで開かれた米州首脳会議では、会場近くで数万人規模の反米
集会を開き、米国が推進する米州自由貿易地域(FTAA)構想に反対した。
一方、米国側では、キリスト教保守派指導者のロバートソン師が八月、チャベス大統領を
「暗殺すべきだ」と発言(後に撤回)するなど、同大統領へのいらだちが高まっている。
米国とスペインの関係も、昨年四月にサパテロ首相が就任して以来、スペインがイラクから
軍を撤退させるなど冷却化している。
引用元:産経新聞
http://www.sankei.co.jp/ (平成17(2005)年11月30日[水]朝刊)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/30int003.htm 関連スレ:
ベネズエラ大統領チャベス氏の「米国の犬」発言でメキシコが反発、謝罪を要求[11/14]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1132017315/ 【ベネズエラ】シャベス大統領 F-16を中国やキューバに送り、軍事技術を共有させ得る[11/03]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1131008995/ ほか。