【日米】ロッキード・マーチン「F/A−22 ラプター」 日本の次期戦闘機採用へアピール〔11/16〕
ロッキード・マーチン社製F/A−22「ラプター」戦闘機の日本導入を巡る問題で、新たな火種が持ち上がった。
現在日本の主力戦闘機であるF−15Jの設計元であるボーイング社(マクダネル・ダグラス社と合併)が、F−15の高機動改修型であるF−15FXが、日本次期主力戦闘機トライアルに含まれないのは不当であるとして、当該戦闘機の輸出許可を米国防総省に要求、当初
「そんなことは無理」
と難色を示していた国防総省も、米国での大型機開発最大大手のロビー攻勢に膝を折る形となり、ボーイング社はロッキード社に正面から挑戦状を叩きつけた格好となった。
この事態を受けて、ロッキード社は緊急取締役会議を開催した模様。同社の広報担当バートレット氏は
「昔は機体を壊してもパイロットが生還すれば大勝利と言われたが、今は機体とパイロットの両方が大事な時代。ラプターは従来型戦闘機のパイロットが気づかない間に、相手を撃ち落せる」
と、既にロッキードの勝利は確定している、そんなに気を落としなさんなよと言いたげなコメントを発表した。
これに対しボーイング社の広報担当ハミルトン氏は
「ミサイルシーカーの息づかいを感じていれば、アムラームも回避できるはず。五感を鋭敏にして高機動ミサイル接近を察知するのがプロのパイロットの仕事というものだ」
と反論。日本での戦闘機市場獲得競争に、ロッキード社と真っ向から対決するという、並々ならぬ意欲を見せた。
また日本のステルス戦闘機導入の可能性に、韓国国防省は談話の中で
「日本には売るが韓国には売らないというなら、しゃくし定規な話ではないか。確かに一機だけなら、誤買かもしれない。それとも、ライセンス生産だったのでしょうか」
と遺憾の意を示した。
この声明に額賀防衛庁長官は
「だが、心配のしすぎではないか。日本が最新鋭戦闘機を購入したからといって、日本脅威論を唱えるのは短絡的にすぎないか。今こそ冷静な対話が求められる」
と、懸念を表明する韓国側を牽制した。
またこの件に関して小泉首相は、国会の代表質問の席上、岡田元民主党党首の「中国様の許可は取ったのか」との質問に対し
「なあに、かえって防衛力がつく。輸入でステルス技術が習得できたら、ラッキーかもしれない」と余裕の切り返しを見せた。