日本の研究チームがケニアで1000万年前の新種の大型類人猿の化石を発見した。
人間やゴリラ、チンパンジーの共通の祖先と見られる。
中務真人(なかつかさ・まさと)京大助教授(自然人類学)が11月4日から横浜市で
開かれる日本人類学会で発表する。
化石は下あご部分で、京大と島根大のチームが2月にケニア中部ナカリの発掘現場で
見つけた。あごの大きさはメスのゴリラ並みで、体格もゴリラ程度と推定される。奥歯は
すり減り、硬い木の実や繊維質の植物などを食べていたらしい。
アフリカでは、1300万〜700万年前は類人猿化石の“空白期”で、950万年前の
「サンブルピテクス」の上あごのかけらがケニアで見つかっているだけ。ヨーロッパでは
この時期の化石が比較的見つかっており、「共通祖先はヨーロッパで進化し、その後、
アフリカに戻った」というUターン説もあった。
今回の化石はサンブルピテクスとほぼ同時代で、奥歯の形や内部構造などから、
人間やゴリラ、チンパンジーの共通祖先としてより有望という。
http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/science/20051029/20051029i305-yol.html