ロシア経済発展貿易省のメドベトコフ首席交渉官は19日、世界貿易機関(WTO)への
加盟交渉を年内に終えることを断念したと表明した。ロシアは今年12月のWTO香港閣僚
会議での加盟決定を目標としていたが、米国などとの市場開放交渉が終わっていないため、
交渉終結のメドを来春に先送りした。
ロシアはこれまでに市場開放交渉を申し出た58カ国・地域のうち、日本、欧州連合(EU)
など50カ国・地域とは合意に達したが、米国、カナダ、オーストラリア、スイス、コロンビア
マレーシア、フィリピン、ウルグアイとはまだ交渉を継続している。
ロシアは来年7月にサンクトペテルブルクで主催する主要国首脳会議(サミット)までに
WTO加盟を果たすのが最終的な目標。メドベトコフ氏は「年末までに間に合わないのは
明白だが、来春の交渉終結は可能だ」とできるだけ早く加盟交渉を妥結できることに期待
を示した。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20051020AT2M1902T20102005.html