◆タイ南部のイスラム過激勢力、独立宣言を模索か(北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050630&j=0026&k=200506305764 暴動など反政府活動を繰り広げてきたタイ南部のイスラム過激派組織が来年中に「独立」
を宣言する動きがあるとして、タイ政府が警戒を強めている。政府寄りとみられる市民が
相次いで犠牲になるなど治安悪化は深刻。政府は治安部隊を送り込んで過激派の摘発を強
化しているが、組織の全容を把握しきれず、緊迫した状態が続きそうだ。
ナラティワート、ヤラー、パッタニの最南部三県では、昨年一月以降、七百二十人以上
が死亡するなど治安が悪化。特に六月以降はイスラム過激派によるものとみられる殺人事
件が相次ぎ、政府に情報提供した農園労働者や元警察官が無数の銃弾を浴びて殺されたり、
十数人が首を切断されるなど凶悪化している。
政府幹部は二十九日までにAFP通信に対し、「イスラム過激派は二○○六年中に独立
宣言を出すことを目的に、反政府活動を一段と活発化させている」との情報を明らかにし
た。組織は、隣国マレーシアに抜け出して独立計画を練っているとみられている。
南部では約百年前に仏教国タイに併合されるまで、数世紀にわたり独立したイスラム教
徒の国、「パッタニ王国」が栄えていたことから、分離独立を求める機運が強い。