クウェートからの報道によると、同国国民議会は16日、
同議会選挙での投票権と被選挙権を女性に認める法案を賛成多数で可決した。
同国で女性の参政権が認められたのは初めて。政府主導で出された同法案は今月2日、
イスラム主義勢力の反対でいったん否決されたが、政府側は今回、
「女性候補と女性投票者のイスラム法順守」を求める条項を付け加え、同勢力との妥協を図った模様だ。
親米首長制の同国では、1990年のイラクによる侵攻と、
翌91年の湾岸戦争によるクウェート解放を機に民主化要求が広がり、
女性に参政権を付与すべきだとの世論も強まっていた。99年にも同様の法案が国民議会に出されたが、
保守勢力の反対で否決された経緯がある。だが、最近は米国からの民主化要求のほか、
クウェートでは異例の女性団体の選挙権要求デモなどが起き、政府は法案を再提出していた。
バーレーン、オマーンなど保守的な土地柄の湾岸諸国でも近年は女性参政権が次々と認められているが、
地域大国サウジアラビアでは依然、認められていない。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050516i317.htm