アサド・シリア大統領は1日の米誌タイム(電子版)で、
「今後、数カ月以内にレバノン駐留シリア軍を撤退させる用意がある」と語った。
同大統領が撤退の時期を示したのは初めて。ハリリ前レバノン首相暗殺を機に、
シリア軍撤退要求が高まる中、撤退への意思を明確に示すことで混乱収拾を図ったとみられる。
アサド大統領は「撤退はすぐに行われるべきだ。たぶん、数カ月以内だろう。それより、遅くはならない」
と語った。また、大統領は「2カ月以内に撤退できるとはいえない。まだ、軍部と話していないが、
軍は撤退までに6カ月かかるというかもしれない」と述べ、軍幹部との話し合いに入る意向を示した。
しかし、ロイター通信などによると、米国内には「数カ月も待つわけにはいかない」との反応もある。
さらに、AP通信などによると、
エジプト、サウジアラビアは4月中にシリア軍をレバノンから完全撤退するよう求めているとされ、
国際社会が撤退時期を早めるようさらに対シリア圧力をかける可能性は高い。
国連安保理は昨年9月、レバノン駐留シリア軍の即時撤退を求める決議を採択しているが、
レバノン国内からの撤退要求の高まりに合わせ、欧米や国連からの圧力も強まっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050302-00000082-mai-int