国際原子力機関(IAEA)は2日、衛星写真などからイランの秘密核施設の疑惑がもたれている、
テヘラン郊外のパルチン軍事施設について、
イランより再度の査察官立ち入りを拒否する書簡を受け取ったことを明らかにした。
開会中の理事会でゴールドシュミット・IAEA事務次長(保障措置担当)が各国に文書を配布、説明した。
米国は同施設で核爆弾の起爆装置の研究・実験が行われていると主張、IAEAもイランに査察を求めている。
今回のイラン側の拒否で同施設と核計画の関係について疑惑が深まり、今後、米国が非難を強めるのは確実だ。
さらに昨年12月の査察で中部イスファハンのウラン転換施設に未申告の広大な地下トンネルがあることも判明。
イラン側はIAEAに対し、核関連機器・物質を米国などの攻撃から守るために建設したと説明、修正申告に応じたという
IAEAが配布した文書によると、IAEAは1月にパルチン軍事施設を査察したが、4区画のうち1区画のみだった。
IAEAは残りの3区画についても立ち入りを求めたが、
イランは2月27日付の書簡で「同施設は保障措置(核査察)協定の対象外で、追加査察を認める必要はない」
と回答してきたという。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20050302k0000e030012000c.html