【カイロ27日共同】イラク暫定政府のガドバン石油相は二十六日、バグダッドで記者
会見し、同国石油施設に対する武装勢力の攻撃は昨年二百四十六件に上り、一昨年の
七十七件に比べて三倍以上に増えたことを明らかにした。ロイター通信が伝えた。
石油相は、昨年の攻撃のうち輸出用パイプラインを狙ったものが五十一件で、修復
費用は合計六十億ドル(約六千二百億円)かかったと指摘する一方、「パイプラインが
使えないのなら、コストが高く非効率だがトラックで輸送する」と述べ、テロに屈しない
姿勢を強調した。
また、北部バイジにあるイラク最大の製油所の一部が修復直後に破壊され、先週から
操業を停止していると公表。同製油所には「六千万リットルのガソリンが貯蔵されているが、
送油ができない」と苦境を訴えた。
イラクの昨年の平均産油量は日量二百万バレルで、破壊工作を受けて同二百七十万
バレルある産油能力を大きく下回った。昨年の原油輸出収入は百七十五億ドル、石油
製品の輸出収入は二億ドルだった。
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2004/iraq4/news/0127-2790.html