[ウィーン 16日 ロイター] 西側外交筋は、15日に公表されたイランの
国際原子力機関(IAEA)の報告で指摘されているイランの金属ウラン生産
計画について、イランが核兵器製造の野心をもっていたことを示唆している
可能性がある、との見解を示した。
IAEAの報告は、金属ウランをレーザー濃縮計画の目的で生産していたと
するイランの説明は信頼できる、と指摘している。
西側外交筋も、金属ウランには限定的ながら民生用の可能性があると認め
ている。しかし、原子力発電を核兵器開発の隠れ蓑にしているとする米国の
主張を否定したイランの説明には、懐疑的な見方を示している。
32ページにわたる報告は、IAEAによる2年間のイラン核プログラム調査の
総括として発表されたもので、イランが存在を認めている核物質については
兵器に転用されていないと指摘する一方、秘密裏の核関連活動が存在する
可能性も否定しなかった。
外交筋やアナリストは、報告に含まれるいくつかの点について、イランが核爆弾
製造計画を模索しているとする米国の見方を裏付けているとも受け取れる、としている。
http://news.goo.ne.jp/news/reuters/kokusai/20041117/JAPAN-162607.html