中東を訪問中の米特使団は1日、クレイ・パレスチナ自治政府首相、シャロン・イスラエル首相と
個別に会談した。現地紙などによると、特使団はイスラエルによるガザ地区撤退などの方針について、
「中東和平交渉の指針である行程表(ロードマップ)に代わるものではなく、出発点が早くなるだけ」
と位置づけた上で、双方に行程表に基づく交渉再開を要請したもようだ。
特使は米国安全保障会議(NSC)のハドレー大統領副補佐官、エーブラムズ特別補佐官、
国務省のバーンズ次官補(中東担当)の3人。
パレスチナ自治区内でのクレイ首相との会談で、同首相はイスラエルのガザ撤退を歓迎する一方、
ヨルダン川西岸からの完全な撤退も約束するよう要求。特使団はパレスチナ側に暴力の停止を改めて
求めた。一方、シャロン首相は、14日に米国で予定しているブッシュ米大統領との首脳会談で、
米国がガザ撤退やヨルダン川西岸での分離壁建設などを公式に支持するよう求めたという。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20040402AT2M0200A02042004.html