中東TODAY: NO・2948『セルダル・クルチュ在日トルコ大使のスピーチ』 (2013年9月12日)
http://www.tkfd.or.jp/blog/sasaki/2013/09/no_1701.html > 9月11日夜渋谷区にある、トルコが建設したモスク(トルコ人はジャーミイと呼ぶ)で、トルコの南東部アナトリアの、
> 物産展と夕食会があった。私が出席した理由は、『特別の人だけにご案内を出します』という案内文と、トルコ
> 南東部の料理にひかれてだった。
> その開会式の中で、セルダル・クルチュ大使がスピーチをした。通常こうしたパーテイで、大使は通り一遍の
> スピーチをするのだが、昨夜は違っていた。セルダル・クルチュ大使は冒頭に、トルコで亡くなられた日本人
> 女子学生の話を持ち出した。そして心からお詫び申し上げたいと語ったのだ。
> セルダル・クルチュ大使は犠牲者のご両親が、トルコに向かう成田にわざわざ出向いて、ご両親を見送った
> とも語った。
> できれば楽しい会場で、そうした話は避けたかったのだろうが、彼のまじめな性格が、それを許さなかったようだ。
> 東北津波の時も、大使館員ではなく、彼自身が出向いている。
> 私はパーテイの半ばで、セルダル・クルチュ大使に対し、スピーチへのお礼を伝えた。大使は当然のお詫びを
> 述べたまでの事です、と返答してきた。
> 何処の国も間違いを犯すし、犯罪を犯す人たちはいる。今回のトルコのケースは、トルコ人全体からみれば、
> 交通事故のようなものであったのかもしれないが、事件をトルコ国民の多くが、重く受け止めている。
> 『ごめんなさい』のプラカードをかざす、トルコ人大学生グループや、現地のホテル各社が送った花輪の写真を
> 目にした。トルコ人の日本好きは、世界で類を見ないだけに、今回の事件は相当ショックだったのであろう。
> そのトルコ人の好意と誠意をしっかり受け止め、今後の両国関係の発展を祈りたい。