★ニュータリバン復活だ!夢見る黒ターバン★G

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11黒ターバン
貧しい小作人が食料がないと泣きつけば,喜んで食べるものを分けてやったし,村で誰かの
葬礼があれば,家族総出で駆けつけ,食事の支度はもちろん,自ら慟哭して,悲しみを
分かちあうこともあった。このように,和夫は人間への温かい愛情をもった,真の人間だった。

 また,和夫は近くに行き場のない孤児がいると,連れ帰って面倒を見ていたが,その数は
一人,二人と増え,四,五年たつといつのまにか私設孤児院規模にまで増えてしまった。
けれども,和夫夫婦はこれら孤児たちを家族のように愛し,自ら喜んで彼らの父,母を
称した。和夫の家族は,ふだん,このように朝鮮人を愛し,日本軍国主義の簒奪に憤慨する
ような人々だった。しかし,彼らは,日本の天皇が降伏宣言をした1945年8月15日,
自分たちが育てた朝鮮人孤児たちにより,凄惨に殺害されたのだ。